子どもたちに性のお話をするうえで、一つ悩んだことがあります。ジェンダーに関することです。
「男だから」「女だから」という固定観念を植え付けてしまうかもしれない。そう考えて悩んだ結果、たどり着いた結論は次のとおりです。
私がお話しする性に関する内容は「生物学上の事実」であり、それ以上でも以下でもない。男性は精子を送り届ける機能を持ち、女性は赤ちゃんを産み育てる機能を持っている。それぞれの機能と役割を持っている——というシンプルなお話です。
染みついた価値観の怖さ
私自身、かつて大切な友人のカミングアウトを受け入れられず、ひどい言葉をかけてしまった経験があります。そのときまだ未熟だった私は、外見と生物学的な性別の違いに脳が混乱し、友人の心を深く傷つけてしまいました。
もう連絡を取ることもできず、きちんと謝罪することもできていません。その罪を背負って、誠心誠意日々を生きていくと誓いました。
染みついた価値観や固定観念は本当に怖いものです。
シンプルに考えること
「十人十色、みんな違ってみんないい」とよく言われますが、生物学上の「性別」がある、そして「自分の心」がある。ただそれだけのシンプルなことなのだと思います。
「差別をしない」と意識することが、かえって差別を強調してしまうこともあります。人間も人生も、本当はいたってシンプル。シンプルだけど奥深い。だから面白い。ただ、それだけのことです。